連帯経済情報@日本語

Archive for 1月 2016

さて、スペインのバルセロナ市役所が、社会的連帯経済の推進に65万ユーロ(約8320万円)を投入すると発表しましたので、こちらでもお知らせします。

http://www.eldiario.es/catalunya/barcelona/Barcelona-economia-cooperativa-solidaria-desigualdades_0_474903317.html (スペイン語)

バルセロナ市は、日本を含む世界各地からの観光客で毎日賑わっていますが、同時に地区によって貧富の格差もかなりある都市です。バルセ ロナ市内の地区ごとにおける平均収入の格差を紹介した新聞記事によると、平均所得が最大の地区(市内 平均の251.7%)と最小の地区(市内平均の34.7%)では7.25倍もの所得格差があることから、もともと住宅ローンを払えなかった人の自宅からの強制退去に反対する活動家として有名だったアダ・コラウ市長は所得格差の是正にも積極的で、その手段として社会的連帯経済を推進することにしました。ちなみに、バルセロナを訪問された方向けに、どこが高級住宅地でどこが低所得者層の多い地域かを、主要観光地にもとづいて説明すると、以下の通りになります。

  • 最高級住宅地: グエル公園のあるあたりの高台
  • 高級住宅地: パセッチ・デ・グラシア周辺、ディアゴナル大通り沿い
  • 中の中~中の下: サグラダ・ファミリア、中心街、バルセロネタ・ビーチ、サンツ駅(国鉄の中心駅)周辺
  • 低所得者の多い地域: スペイン広場やモンジュイック公園周辺。北東部も低所得者地域だが、観光客はあまり足を運ばない(ジロナ方面に行く場合に通過するのみ)。

具体的には、以下の形で社会的連帯経済を推進してゆくようです。

  • 社会的連帯経済関係の企業や雇用創出、人材育成
  • 連帯経済年ネットワークの創設
  • バルセロネタ地区(バルセロナ市内のビーチ沿いの下町地区)での雇用や教育水準の向上プログラムへの参加
  • サンツ地区(高速鉄道など長距離列車の発着する駅のある地区)やモンジュイック地区(五輪記念公園で有名だが、地区としては低所得者が多い)で連帯経済関係のアクションを起こす
  • サンツ地区のように協同組合の伝統が強い地域で連帯経済を推進する
  • 北東部のポルタ地区で市民農園による農業を推進
  • ポブレノウ(海辺の庶民地区)で自転車修理工場を協同組合として立ち上げ
  • 主に女性が組合員となっている協同組合など20団体へのフォローアップ
  • 上記とは別に、女性中心の企業20件を推進するプログラム

バルセロナ市では2012年から、毎年10月にカタルーニャ連帯経済見本市(公式サイト(カタルーニャ語)第3回2014年の様子の動画)が開催されていますが、今後さらに面白い展開になりそうで、楽しみです。

さて、南米のウルグアイ(清貧さで有名になったホセ・ムヒカ前大統領の国)の元国営航空会社で、民営化後に2012年に破綻したプルナ航空の元従業員らが、世界初の自主運営航空会社としてアラス・ウルグアイ社(ウルグアイの翼という意味)を立ち上げ、1月21日(木)から商業運航を開始することになりました。当初はアルゼンチンの首都ブエノスアイレス線とパラグアイの首都アスンシオン線のみを就航し、その後ブラジルやアルゼンチンの地方都市、さらにはチリにも路線網を広げていく予定のようです

http://www.alas.uy/ (スペイン語)

南米でも最近は、特にブラジルで新しい航空会社が次々に生まれていますが、ウルグアイの場合、ブラジルとアルゼンチンにはさまれた小国(340万人しか人口がいない)で、国内線の需要が見込めず、国際線を就航させる需要が見込める空港も首都モンテビデオとビーチリゾートのプンタ・デル・エステしかないため、儲かりそうな路線としてはブエノスアイレス線やサンパウロ・リオ線ぐらいしかないのが難点です。プルナの倒産後、ブエノスアイレスとモンテビデオ間を結んでいたフェリーの運航会社がBQB航空を運営していましたがこれも倒産し、現在はウルグアイ資本の航空会社が存在しない状況ですが、アラス・ウルグアイ社が健闘できるのかどうか注目したいと思います。



  • 鶴岡達也: 初めましてこんにちは。 たまたまこちらの記事にたどり着いたのですが、地域通貨の国際大会が行われたと知
  • トラネコ (@Toraneko280): 政治が無策でも世界は手を差し伸べてくれる。大航海時代を開いたポルトガルは不思議に日本的な部分が有る。
  • ほんだ さちよ: すごくおもしろい企画ですね。わたしはベルギー在住ですが、ベルギーでも農業という形で受け入れてくれると