連帯経済情報@日本語

Archive for 3月 2011

スペイン・ナバラ州で2自治体が倫理銀行に加入したというニュースが入ってきました。さらに2自治体が同様の措置を検討しているそうです。

http://www.economiasolidaria.org/noticias/dos_ayuntamientos_navarros_se_hacen_socios_de_la_banca_etica_fiare (スペイン語)

日本の自治体もそのうち、NPOバンクに加盟してくれる日が来るのでしょうか…!?

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2010年12月29日に奈良市内で行われた発表のパワーポイントです。連帯経済について簡単にまとまっていますので、ぜひご覧くださいませ。

 

地域通貨建てでマイクロクレジットを実施していることで名高い、ブラジル・フォルタレザ市のパルマス銀行について紹介したビデオに、日本語字幕をつけてみました。ご参考になれば幸いです。

2006年にブラジルで連帯経済を紹介する12分のビデオが作成されましたが、これに日本語字幕を入れてみました(ベータ版ではなくなりました)。

ビデオ画面のすぐ下でCCと表示されているところにマウスを当てると言語名が出てきますが、ここでJapanese – 日本語を選択すると、日本語字幕が表示されます(その他、英語版やスペイン語版などもある)。将来的にはフランス語やドイツ語の他、中国語やタイ語などアジア諸語版も作ってゆきたいと思います。

連帯経済をコンパクトな形で紹介したビデオとして貴重なものですので、ぜひご覧ください。

さて、遅くなりましたが、2月16日(水)と17日(木)にフランス・リヨン大学で開催された地域通貨の国際会議と、その翌日18日(金)に同市内で開催された実践者会議について報告したいと思います。

16日および17日の会議は典型的な学術会議で、事例報告や理論的な研究などが主ですが、その中で個人的に興味深いと思った発表についていくつか紹介したいと思います。

– エリック・ブレネス(Erik Brenes、コスタリカ): 彼には一昨年9月に中米エルサルバドルで、その後昨年7月にコロンビアで会っており、個人的には彼の発表内容は知っていたのですが、中米各地で農協内通貨やバイオディーゼル担保の通貨、地産地消推進の通貨などを実践しています。なお、彼のパワポの英語版なら私の手元にありますので、ご希望の方は私までご連絡ください。
– クリストフ・プラス(Christophe Place、フランス): 地域通貨の実践のための資金調達という観点から非常に興味深い発表をしていました。また、彼は年内に財団を立ち上げて、その財団を通じて地域通貨の発展に貢献してゆくそうです。
– アレクシア・フアルジュ(Alexia Fouarge、ベルギー): ブラジルはエスピリト・サント州(リオ・デ・ジャネイロ州の東隣)の州都ヴィトリア市のスラム街で運営されている、地域通貨とマイクロクレジットを組み合わせたバンコ・ベインの実例について。
– マリー・ファール(Marie Fare、フランス): 地域通貨運動の発展と、それに対応した行政の政策について。
– クリスティナ・クエンカ・ガルシア(Cristina Cuenca Garcia、スペイン): スペインで盛んな時間銀行の実践例について、特に米国との比較で発表。実際にはスペインでは、日本でいうところの男女共同参画社会関係の予算で時間銀行が運営されていて、あまり参加者も積極的ではないなどという問題点が紹介されていました。
– マリア・アデラ・プラセンシア(Maria Adela Plasencia、アルゼンチン): 減価する貨幣として地域通貨を以前運営していた同国サンタフェ州ベナド・トゥエルト市の実例について。
– クリスティアン・ティール(Christian Thiel、ドイツ): ドイツで盛んな地方通貨(regional currency)について。
– ジェイムス・ストッダー(James Stodder、米国): スイスのWIR銀行が、景気の調整弁として作用しているという内容。
– スザンナ・エッツェル・サレー(Zsuzsanna Eszter Szalay、ハンガリー): ハンガリーなど東欧4カ国の事例について。あまりうまく行っていないようですが、こういう地域の情報はなかなか手に入らないので非常に興味深かったです。
– イリーニ・ソティロプールー(Irini Sotiropoulou、ギリシア): ギリシア各地の事例について。ギリシア自体は英語がかなり通じる国ですが、それでも各事例の情報はギリシア語でしか入手できないことが多いので、非常に貴重な情報でした。

なお、私が紹介した内容を含め、今回の発表のほとんどは、以下のサイトでご覧いただけます(論文によっては英語ではなく、フランス語あるいはスペイン語のものもあります)。

http://conferences.ish-lyon.cnrs.fr/index.php/cc-conf/2011/schedConf/presentations

この後、17日(木)の夜には一般向け講演会が開催され、4名が発表しました。まずは、私が10年来お世話になっているエロイサ・プリマベーラ(Heloisa Primavera、アルゼンチン)がアルゼンチン、ベネズエラおよびブラジルの事例を発表し、その後ブラジル・フォルタレザ市にあるパルマス銀行の共同創設者の一人であるサンドラ・マガリャインス(Sandra Magalhaes、ブラジル)が、地域外で生産された商品を買うことにより地域から失われてゆくお金の流れを統計化した上で、その中でも洗剤など比較的簡単に地域で生産できるものを地域で生産することにより購買力を地域に留めることを目的としたブラジルのコミュニティバンク(現在52ヶ所に存在)の活動や現状を紹介していました。その後連帯経済の理論家として名高いジャン・ルイ・ラヴィル(Jean-Louis Laville、フランス)が、何でも商品化することで社会の民主的運営を脅かす現行の資本主義経済ではなく、地産地消により生産者と消費者の関係を強化し、持続可能な発展を促す道具としての地域通貨について述べました。最後に英国の新経済学財団(New Economics Foundation)のジョッシュ・ライアン・コリンズ(Josh Ryan-Collins)が、英国で盛んになっているトランジション・タウンズで導入されている地域通貨の事例について紹介しました。

18日(金)は、これとは打って変わって実践者会議となりました。午前中には世界各地の12の事例が紹介されました。なお、参考のためそれぞれリンクを紹介しておきます

北米: Accorderie(ケベック、タイムバンク)
南米: パルマス銀行(前述、ブラジル)、C3ウルグアイ(ウルグアイ)
アフリカ: CES(南アフリカなど)
フランス以外の欧州諸国: 地方通貨(ドイツ)、タレント(オーストリア)、Nu-Spaarpas(オランダ)、RES(ベルギー)、トランジション・タウンズ(前述、英国)
フランス: SEL(LETSのフランス版)、SOLプロジェクトアベイユ(減価する紙幣を発行)

この中で特に注目されるのは、企業間通貨として成長を続けているRESでしょう。これは昨年(2010年)に約3600万ユーロ(40億円以上)もの取引を達成し、昨年末にはフランスにも進出しています。



  • 鶴岡達也: 初めましてこんにちは。 たまたまこちらの記事にたどり着いたのですが、地域通貨の国際大会が行われたと知
  • トラネコ (@Toraneko280): 政治が無策でも世界は手を差し伸べてくれる。大航海時代を開いたポルトガルは不思議に日本的な部分が有る。
  • ほんだ さちよ: すごくおもしろい企画ですね。わたしはベルギー在住ですが、ベルギーでも農業という形で受け入れてくれると