連帯経済情報@日本語

連帯という単語の意味: 「ふれあい」との違い

Posted on: 11月 27, 2010

現在の日本では労働運動などの関係者でない限り、日常生活において「連帯」という単語を使わないと思いますが、「連帯」という単語を理解せずに連帯経済」は理解できないと思いますので、辞書的な定義からスタートしたいと思います。

スペインにはスペイン王立アカデミーというところがあり、ここがスペインのみならず中南米諸国でも最も権威のあるスペイン語の辞書を編纂していますが、この辞書によると「連帯」(solidaridad)は、「他人の主張あるいは取り組みに対して、状況に応じて参加・支援すること」と定義されています。ですので、日本でも以下のような場合には「連帯」が成立することになります(ただ、日本ではこれらの場合には、決して「連帯」という表現は使われませんが)。

  • 赤い羽根共同募金に100円寄付する場合
  • 災害被災地の救援活動にボランティアで参加する場合
  • 北朝鮮拉致被害者の帰国に向けた支援を行う場合

このような「連帯」を経済活動において実施しているのが連帯経済であることは自明ですが、具体的には社会的紐帯という「主張」や社会的企業あるいは協同組合といった「事業」に対して連帯しているような気がします。そのため、主張さえ共有できれば、たとえばヨーロッパや南米の人でも、パレスチナ難民のように遠い国の赤の他人にも連帯することができるのです。

現在の日本で比較的「連帯」に近い内容で使われている単語として思いつくのが「ふれあい」ですが、これは本来の「物理的相互接触」という意味ではなく、場所を共有した場合の「情緒的交流」という意味で使われていることが多いと思います(例: 「高齢者とのふれあい、動物とのふれあい」)。そのため、たとえばインターネットを介したコミュニケーションには「ふれあい」という表現が使われませんし、ましてや遠い外国の人たちとの場合、何らかの形でその人たちと直接会わない限り、「ふれあい」という表現は使われません。また、「震災の被災者とのふれあい」は精神的ケアにはつながっても、その被災者が抱えている問題(たとえば倒壊住宅の再建や、震災により失業した人の場合には再就職)の解決にはあまり関係ないような気がします。

個人的には、「連帯」という概念を日常生活で使わない一般の日本の方に「連帯」という概念をわかってもらわなければならない点が、日本で連帯経済を推進する上での大きな壁になっているような気がするのですが、いかがでしょうか?

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  • 鶴岡達也: 初めましてこんにちは。 たまたまこちらの記事にたどり着いたのですが、地域通貨の国際大会が行われたと知
  • トラネコ (@Toraneko280): 政治が無策でも世界は手を差し伸べてくれる。大航海時代を開いたポルトガルは不思議に日本的な部分が有る。
  • ほんだ さちよ: すごくおもしろい企画ですね。わたしはベルギー在住ですが、ベルギーでも農業という形で受け入れてくれると
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